岸本食堂のブログ 公式

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どこまで手間をかけるか、どうか

昨日は【昼酒】を休ませてもらい西条へ…

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まず、向かったのは…
【亀齢酒造】さんっ

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お忙しい中、西垣杜氏 自ら、蔵を丁寧に説明してもらいました!

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まずはお米の話と洗米…

亀齢さんでは、60%以下の酒米は全て手洗いで、しかも10キロづつ小まめに洗まれていました。
これは、お米を大切にしようと言う気持ちから始まったそうです。

【人間が手を掛ける箇所は惜しみなく手間をかけていく】

お米を蒸す時も、麹米用と掛米用と朝6:30と8:00 2回にわざわざ分けて蒸すそうです。

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次に案内してもらったのは…

【麹室】

ちょうど、普通酒の仕込み中で、そのお酒に使う麹を見せてもらいました!

1日違いでの、麹米を見せてもらい…
1日目はまだ湿り気がありましたが、2日目はパラパラで、一晩でこんなに麹菌が働いているんだな~と改めて菌の力を感じれました。

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次も、麹室に案内されたんですが…

亀齢さんには2つ麹室があり、普通酒などに使う麹は機械制御の室で仕込み、それ以外は全てこちらで手作業でやられています。

人間が手作業で麹を造れる量は、1人約10キロだそうで…

亀齢さんには蔵人の方が9人おられ一度に造れるのが90キロが限界に対し…
機械なら、一度に450~500キロの麹ができるそうです。

決して機械が悪い訳ではなく、機械でいい場所は機械に任せて、その分 手を掛けるか箇所に時間を費やすのだそうです!

なので、今年は蔵に専用の洗濯機を導入して (酒造りのほとんどの仕事は洗い物です。美酒鍋の語源もそこに由来されています。※諸説あり)

その分また「他の場所に、手間をかけれる」と…

ここでも、手を抜きたいから機械に頼るんじゃない気持ちがヒシヒシと感じました!

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この時も西垣杜氏は…

酒造りは、「どこまで手を掛けるかどうか」と話され…

当然こちらの麹室を使う方が多く…

「麹でお酒が決まる」
「いい麹を造っていれば、いい酒ができる」


お酒造りの大変さが伝わってきました!


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続いては…

酒母室】


まさに、お酒の母っ

お酒の原液の様なもので、部屋に入った途端にアロマみたいないい香り(笑)

この時の酒母に使われていた酵母は、協会9号系の自家酵母で、亀齢さんはそれをずっと培養して使われているそうです。

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続いては…

【仕込み蔵】

こちらで、三段仕込みでお酒が醸されていきます!

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普通酒以下のお酒なら18日間。

それ以外は、1ヶ月かけてゆっくり醸していく【低温長期醪】でこちらでも手間と時間をかけられていました。

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この後は、できたお酒を絞る行程が行われる場所!

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お酒を絞ると当然【酒粕】がでます。

普通、1トンからできる酒粕は20%以下らしいのですが、亀齢さんではこの【粕歩合】が…
37~38%!

大吟クラスなら40%!

となんとも贅沢なお酒でしょうー!

西垣杜氏曰く…酒粕を食べるだけで、どのクラスのお酒の粕かわかるそうですっ

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最後は…
産まれたばかりのお酒を利き酒っ

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この流れからの試飲!

お酒の味とか、そんな次元を超えた味わい!

やっぱり現場!人!情熱!
なんだか、お酒の知識だけじゃない経験ができた様な気がしました!
亀齢酒造さん、ありがとうございました!

この気持ちは、明日からお酒を通してお客様へ 繋げていきます!

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