岸本食堂のブログ 公式

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八本松脇 さんのネギ畑

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今日は、最近お付き合いのあるふぞろいプロジェクト(農家で出荷できない規格外の野菜を取り扱う)のヨシザキさんの紹介で、東広島市にある脇さんのネギ畑に、三次の農家さんたちと一緒に勉強しに行きました。
みなさん、こだわりを持って野菜を作られてる生産者の方々が見学に行くぐらい、すごい人なんです。
なにがすごいかって、抗議のはじめに、「みなさんは、こだわりこだわりと言いますが、ではなにを持ってこだわりと言ってますか?ただの、流行りでそんな言葉を使ってはいけません」農家の方が、農家の方にのっけから、こんなパンチのあるセリフを言うなんて、すごくないわけがないですよね?
それから話しは、市場の実態、農薬、化学肥料などまぁ農家の人じゃないと、なかなか理解の難しい話でしたが、分かりやすく時間もかけて説明していただいたおかげで、ホントに勉強になりました。農家じゃない僕がこんなに勉強になったんですから、ほかのみなさんはめちゃめちゃためになったに違いありません!

なかでも、衝撃だったのが作物が成長する中で必要不可欠なものの中に、窒素があり、これは適量なら問題はないそうなんですが、最近では窒素を多く与えると作物が青々しく濃い緑色になるらしく過剰に蒔かれているそうです。それは土壌内で硝酸態窒素として形を変え、これを多く吸収した作物を人間が摂取すると、癌、糖尿、アトピーの原因となるそうなんです。わかりやすいのが、最近のほうれん草を湯がいてみると真っ黄色のゆで汁になります。あれは毒素らしいです。ヨーロッパではこの硝酸態窒素の基準値がもう何年も前から決められていて、日本にはまだその基準値はなく、EUが流通を禁じてる基準値の何倍もの硝酸態窒素が日本の作物には、まだまだ含まれているのが現状だそうです。

そこで、いち早くこれに気づいた脇さんは、とにかく土を徹底的に改良して、その硝酸態窒素の値を限りなく低くした土壌作りに成功したそうです。

日本の作物の硝酸態窒素の平均値が3000ppmから、多いもので5000ppm、EUの基準値からゆうに2500ppmを越えているのに対して、脇さんの作るネギには、60ppmもみたないそうです。
はじめに話された、なにを持ってこだわりというのかは、この数値にこだわっているから、糖度も通常の三倍近くにまでなるそうなんです。
ほんと、危機感を覚えたと同時にこんな大プロジェクトに一人で立ち向かってる人が居ることがわかっただけでも、エネルギーがわいてきますね。
あとは、僕らになにができるか、なにをするべきか、どんな風に正しく伝えていくか? 僕らは食材がみなさんの口にはいる最終地点にいます。
色々な食材や、生産者の方の熱意やこだわりを生かすも殺すも、僕らの作り方、伝え方一つです。
今日はいい課題といい衝撃に出会えたことを心から感謝します。
岸本

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%9D%E9%85%B8%E6%85%8B%E7%AA%92%E7%B4%A0