岸本食堂のブログ 公式

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熟成酒と向き合う

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ワインにはビンテージや何年ものなど、寝かせばプレミアがつくのは、今では常識になっている。
日本酒にもそんな楽しみ方があってもいいんじゃないか…
そんな疑問から、色んな文献をあさってみたり、古酒の情報が定期的に入ってくるメールマガジンやら、情報収集しています。
でも、まだまだ広まりに時間がかかる原因の一つには、日本は戦争で清酒の生産が一時的にストップしたため、イコール日本酒の研究もそこから止まっていたため、海外に比べて、まだ研究途中であるためや、ワインは果実から造られるため元々酸があって、すでに酸化から始まるので、寝かして日本酒の様にひねたりすることが少ないため、熟成酒が定着しやすかったこと。
中でも、僕が考えるに一番は、その管理方法と言うか、庶民性にあったような気がします。ワインなど海外のお酒は瓶が小さく(720mil)など、買っても管理しやすく横にもできる、日本酒の場合、一升瓶は一般家庭にはなかなか手が届かなく、横にすると栓のキャップ臭がお酒についてしまう恐れがある。
あえてここで、もう一つ言うなら、お酒の楽しむ文化の違いもかなり関係しているような気がします。日本酒は知っての通り食中酒であり、料理とお酒の相性を楽しむもの。もちろん海外でもマリアージュと言う単語があるように、同じように楽しむ事が多い。
しかし一方では、カウンター越しにソムリエが味の感想と一緒に必ず、そのお酒がどんな土地で、どんな風に醸されたかを語ってくれる。飲み手はそれをアテに、ラベルを見ながら、行ったことのない場所でも想いを巡らせ、単純に味を楽しむだけでなく、そのお酒のバックボーンにある風景などを楽しんでいる。
確かに日本酒も熟成させることで、水の分子が小さくなり、アルコール分子の周りに吸着して、口に入れたときに、まず水の分子が舌につくため、アルコールキツさは無くなり、味はまろやかになり、旨味も増し、美味しくもなる。
ただ、熟成と、酸化は紙一重
長い時の長で、味がひねたり、思ったような変化がない場合もある。
そんな時、日本酒もその造り手の想いや時間の流れを感じるような新しい楽しみ方が、広まれば、もっと日本酒人口は増えると思う。
その為には、ちゃんとした知識をつけて、実践していきたいと思う今日この頃…でした。

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長期熟成酒研究会…http://www.vintagesake.gr.jp